「KANSAI SUPER SHOW 七人の侍」レビュー

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恥ずかしながら、自分が行って参りました!
有明コロシアムか~・・・米米CLUBで行って以来だな(20数年前)と思いながら、近いようで遠いこの会場の門を前にした時、何かひどく場違いだな~と感じました。
まず、プロレス会場で光一さんを見る・・・、これがまず場違い。
そして、ひとりで光一さんだけを見に来ている私・・・これが何よりもの場違いでやんしょ?
そんな足の裏がむずっこくなるような感覚にとらわれながら、場外のテントでキリエちゃんへのお土産としてパンフを買い、入口で(環境に配慮してなさそうな)デカイビニール袋とレインコート、スポンサーカタログ(笑)を頂きいざ場内へ。
中に入ったら、もっと場違いなものが眼前に広がっておりました。
・・・プール?じゃん。ステージどこ?・・・塩素くさっ。
楕円形のスタジアム型アリーナの両端にステージがあって、メイン側には赤い階段と玉座が組まれているだけ(始まるまではカバーがかかっていました)。後方のステージに至っては、より簡素で人が立つだけの目的で組まれたステージが。で、アリーナの80%が水深20cmくらいの、底が白いプールなんです。
私はHブロックの、通路よりやや後方だったのですが、私よりちょっと遅く来た隣の席のオバちゃん2名が(私より若かったらゴメンネ)、席につくなり水難防止の完全防備の支度にかかっており、あと足りないのは土嚢だけだなってぐらい、マスクはするし、足までビニール袋でぐるっと巻きつけ、フードまでかぶりよんで、それを見てようやく事の重大さを知り(笑)、私もそそくさとコートを着てスタンバイさせて頂きました。
結局、水のバズーカ砲は私の席周辺には命中せず、水がぶっ放される軌道の下の席だったので、ポタポタポタと垂れてくるだけで済んだのですが、あの的になる後方席の方はエライ目に遭ったことでしょうな。ステージに近い席の方は化粧も剥げ落ちるほどズブ濡れだったことでしょう。
で、舞台の内容ですが。
これまた、何と評して良いのやら(苦笑)。
まず、始まる前に寛斎さんが通訳連れて挨拶に出てくるんですが、これがやたら長いの(笑)。しかもいちいち英語の通訳(この通訳さんもちょっと残念な英訳・・・)、彼の情熱は伝わるんですけど、説明がつくショーってのはいささか・・・。
和太鼓が会場中の客席内のあちこちに出てきて祭りのシーンでスタート。この和太鼓は全部で5~60台はあったんじゃないかしらね?で、ベニヤ板に乗った、じゃなかった、櫓に乗った光一さんが登場して掴みはOK。1本の支柱を片手で握ってるだけですが、そうとう櫓を傾けるので足も腕もふんばりが必要。地味ながらも高度なテクニック!さて、これで誰しも今後の進行に期待感を持ったことだろうと思いますが、軽~く裏切られます。
結局、物語は公式サイトにも掲載されてる「あらすじ」そのまま。しかも、プロローグでみんなアナウンスされちゃう(英語の字幕付)。要するに、エピローグへの導入部分と結末だけをショーアップして見せるといった感じでしょうか。
とは言うものの、七人の侍のメンバー紹介だけに終始するだけって印象でしたね。柄本明さんなんて、何度みんなの名前を読み上げたことでしょう。ひとりひとりに見せ場を作っているのでしょうが、それがショーと言えるのかどうか??
やっぱりね、山本寛斎だけにファッションショーの延長線上にあるな~と思いました。映像(ライティング)はステージと水に漂う映像とがアリーナ全体に拡がって実に幻想的。そして、その映像にマッチした音楽は生演奏のトランペットとコラボしています。トランペットは歌舞伎の”ツケ”のような拍子木と相まって、時に効果音の役目も担っていました。すべてが寛斎らしい和洋中折衷なショーで、キャストは言わばモデルと言ったところです。
でね、メインキャストよりも、その他大勢の人の群舞やら何やらが多くて、光一さんなんて全然出てこない(笑)。唯一、このショーにバッチリはまっていたのは森山開次さんかな。彼は「カムイ外伝」で渡衆として出演していて、劇中でも非常に印象な”舞踏”を披露していますが、このショーでも彼独特の動きが見事でした。彼と光一さん以外は別に誰でも良かったんじゃねーの?って。
見どころはやっぱり光一さんの命綱なしのフライングですよ。なんか、帝劇で見るよりすごかった!白バージョンも素敵!!で、仲里依紗ちゃん(←漢字の変換がシンドイ)の輪っかにガシっと素手で捕まって、スルスルと空中に上がって行くのなんて、もはやシルク・ド・ソレイユ超えたぜって感じでして、遥か頭上の到達点でひょいっと体を輪に滑らせて里依紗ちゃんの背後に座るんですが「わて、30年これやってまっせ」って熟練した落ち着きようで。
最後の会場が水しぶきで真っ白になる怒涛の戦闘の中でも、光一さんはずーっと空中で刀を構えてユラユラ。そこに容赦なく水砲がジャバジャバ。光一さんの体を伝わって水がシトシト。そのしたたる水さえ下で口開けて待っていたいほど美しい(すいません、セクハラ発言でした)。しかしだ、こんだけ水を使うことに何か意味があるのかって言えば、それは分かんない(笑)。
全体的に動きは激しくないし、セリフなんてアドリブみたいなセリフが全部で10コぐらいしかないけど、あれだけ水をかぶるので相当体力は消耗するでしょうね~。筋肉も冷えっぱなしだし。
あっ、前半のメンバー紹介の時に、3Fからずーっと1Fの通路まで階段を降りてきて(一星@ミラージュみたい。知らん方はスルーでペコリ)、1Fスタンドの通路を一回り練り歩くんですが、この時かなり近くをお通りになられるので、思わず双眼鏡でガン見したのですが、胸をわしづかみにされるようなトキメキが!!。だって~、あのメイキャップといい、たたずまいといい、背丈といい(笑)風間千景さまの様だったんですもの~。思わず「薄桜鬼」が頭をよぎってしまい、えっらいドキドキしてもーた。あはっ。
客席に来るシーンは他にも、後半に客席の通路をいったり来たりするクダリもあって、近くの皆さんは大コーフン!(光一さんじゃなくて、思わず周りのお客をつい観てしまう私)。
ラストシーンは光一と暗黒総統の一騎打ちで、「やーっ」って光一さんが斬りこむんですが背中だったのが残念。しかし、光一さんは出演者の誰よりもキリリと姿勢が良く、お顔が小さく、存在が大きい(そして美人)。魔裟斗さんがデカく感じないもん。
で、舞台で言うところのカーテンコールと言うよりは、寛斎さんのご挨拶(またかよ・笑)と、キャスト紹介(またかよ・爆)で締め。この時、結構長いこと場内が明るいのでファンには嬉しい瞬間。出川さんなんて最後紹介もされなくてお気の毒だな~。
そうそう、この舞台は47社もスポンサーがいて、各社の広告を載せた冊子も配布されたのですが、ショーの前に会場内を相撲の懸賞みたいに、企業名の入ったパネルを掲げた人がわらわらとステージの周りを一周するんです。その企業たるやビッグネームばかり!どう考えたって、この演出、キャスト、お衣装は、(1人1万円×8千人)×4回の興行ではペイできしまへん!これだけのスポンサー付けるなんて、さすが寛斎!って、変なトコで感動してしまいました。
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