L Lawlietの哀愁 ※ネタバレ※

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こんなビッグタイトルの邦画を観に行くのは久々で気恥ずかしい限りですが、松ケン好きな私にとってはやはり外せない作品なので「L Change the world」を”お金を払って”(でも、毎度のことながら1000円で!)観て来ました~!!
で、っていう・・・。
感想の書きようもないってのが正直なところなんですけど、頑張って書きます!(笑)。
まず、松ケン目線で言うと、彼はLになりきっているというか乗り移っているので、非常に演技には見ごたえがあります。そこはかとなくセクシーだしね。
TVCM見たときは、Lがママチャリ乗ったり、走ったり、飛行機に飛び乗ったりしてたので、なんかビックリというより「世の中には、やっていいことと悪いことがあんだよ!」って思ってたんです。
だって、ほら「ジュラシック・パーク」のシリーズ2本目で、T-REXが島から運び出されてロスに上陸しちゃったじゃないですか~!?
あのぐらいの違和感がありましたもの。
でも、Lが外に出てハードボイルドになるのは突然ではなくて、ストーリー展開に沿って「必然的に」そうなるんで、見ていてそんなに不自然ではなかったです。Lの”人となり”やバックグラウンドも垣間見れましたしね。なんと言っても、ようやく背筋を伸ばして陽の光を浴びながら外へ出て人と触れ合うことの喜びを知った時に、彼に残されていたのはたった1日だったという容赦ない現実がミゼラブル。エンディングで夕陽を背にして歩いていくLの後姿は悲哀に満ち溢れていました。
松ケンがイタリアンやフレンチ、英語を駆使する場面はなかなか堂に入ってましたね~。でも、Lの本名がL Lawlietって・・・あの人って何人??
さすがに、作品のスケールはデカいし、お金もかかってますんで、娯楽としては充分だと思います。ただ「デス・ノート」ぐらいテンポ良く展開してもいいかな~とは思いましたけどね。編集のせいかもしれませんが、最後はちょっと急ぎ足だったのは否めないかな。
なんか、工藤夕貴さんの芝居が藤原竜也くん並に舞台がかってて、ちょっと鼻につくんですよ。昔はあんな演技じゃなかったのにね。そして、「リング」を撮った中田監督”らしい”と言えばホメ言葉になるのかもしれませんが、ウイルスに感染した人が死んでいく様はハッキリ言わせてもらうと「やり過ぎ!」。男の撮り方って感じです。特に鶴見辰吾さんが死んでいくシーンは、やったら長くて気味が悪いの・・・あーいうマスターベーション的な画は好きじゃないですね~。この作品でアレを期待してる人はいないと思うんですけど。
で、あれほど生成に苦労してた抗ウイルス薬ってのが、余りにも簡単に作れちゃったり、操縦不能になったジャンボ旅客機を、Lがブレーキ踏んで(って感じなのよ、本当に!)停めるとか(しかも、飛行機の鼻っさきがちょこっと空港の建物のガラスに当たるんです!)萎えポイントも満載でして(汗)。
それに、南原清隆さんがFBIのエージェントで出てくる意味も分かんない。
なんか、全体的にまとまりが悪いって感じなんですよね~。
良かった、とか、おもしろくなかった、で分けられるような映画じゃなくて、良くもあり悪くもあって、面白いようで実はそれほど面白くもない。せっかく子役を使ってるんだから、せめて最後に子供たちがびゃ~と泣かせてくれたら良かったのに。笑えもしなけりゃ、とてもストーリーには感情移入できないし、度肝を抜かれるようなCGや特撮もないし、全てが中途半端。
良かったのはL自身だけだったような・・・。