山下智久、『近キョリ恋愛』でのツンデレ教師との“キョリ”を語る|ニュース@ぴあ映画生活.
みきもと凜の同名人気コミックを映画化した『近キョリ恋愛』。ツンデレな教師とクールな女子高生。ふたりの禁断の恋を、活き活きと、そして切なく綴った本作は現在公開中。主人公、櫻井ハルカを演じた山下智久が、近く遠い=遠くて近い、役との“キョリ”について語ってくれた。
『近キョリ恋愛』
「すごくいろいろな経験を積み、人生のいろいろな山を乗り越えてきている先生だなと思いました。すごく強い人ですね。ちゃんと相手の幸せを願って、優しい嘘をつける、っていうのはやっぱり素敵だなって」
ハルカ先生は、生徒、枢木(くるるぎ)ゆにのために、ある嘘をつく。山下はそれを、我慢ではなく強さだという。「もともと生徒のことを考えて接している先生だと思うんです。その先生としての性格が、恋愛したときも、そのまま出たのかなって。ゆにの人生にとって、本当にプラスなのは? そう考えた最終的な決断ですよね。もちろん(ひとりの男としては)辛いですけど、そういう決断を下せたのは、彼の性格上、必然だったのかなと思います」
そんなふうに男性としての共感を示す山下だが、少女漫画ならではのセリフも含め、演じるのは簡単なことではなかった。「難しかったですね。自分とは遠いところにいるキャラクターなので。ハードルの高い作品でした。ただ、自分から遠ければ遠いほどやりがいはあるんですよ。普段絶対発しない言葉も、あ、この人、本気でそう思ってるんだ、と感じてもらえるようにしたつもりです。ほら、たまに『嘘でしょ?』って感じの言動の人っているじゃないですか。でも、話してみると、その人たちって、本気で思ってそうしている。それがわかると、そうか、そういう人なんだって思える。自分が実際に会ったことのある人のことを考えながら、僕も本気でそう思いながら演じていました。自分なりに頑張ってハルカを追いかけました。自分より遠い人を演じるのって、体力使うんですよ(笑)」
爽やかに微笑む山下だが、次のひと言は、彼が櫻井ハルカに近いパーソナリティの持ち主であることを物語っている。「ツンデレって外見上のオプションみたいなもので。それよりも、ふたりの心情、心の揺れを感じてほしいなと思いますね。やっぱり、恋愛って真っ直ぐで強いもの。観てくださった方の、今後の恋愛、いまの恋愛に、少しでも何かいい影響があることを願っています」
※「ぴあ Movie Special 2014 Autumn」(発売中)より抜粋