地震→自身→自信

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大変なご無沙汰をしておりました。

この度は、東北関東大震災によって被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げます。
被災地が一日も早く復旧復興し、毎日安心して暮らせる平和な日が一日も早く来る事を心より祈っております。

3月11日のあの時間、私は丁度リハビリに行く所でした。
右肘をちょっとケガして炎症を起こし、長年苦しんだ腱鞘炎もついでに悪化させ、パソコンのキーボードを打つのも相当困難になったので、意を決してリハビリに通い出したのですが、丁度午後の検診が15時から始まるので、そろそろ出ようというタイミングでした。

前日は15分前に出て、ちょっと早く着いてしまったので、今日は5分遅らせようと思い準備していた所にあの地震がありました。

もし前日と同じ15分前に出ていたら、間違いなく高層エレベーターの中で、下手をしたら閉じ込められきっと半端なく怖い思いをしたのではないかと思うと今でもぞっとします。

自分はそんな程度の恐怖で済んだものの、夜が更け、朝が来る度、続々と明るみになっていく被害状況に、ただただ呆然と映像を見つめるしか術がなく、

津波や火事、コンビナートの炎上などの映像を見ても、実際にここ日本で起きている事だとは、中々解釈できない、解釈したくないと思うほどの衝撃を受け、ついにこの世の終わりが来たとさえ思えました。

地震当日は緊張と恐怖からか、治療中の右腕には激痛が走り、お風呂に入れば筋肉も緩んで少し楽になるかもと思っても、ガスは一晩中使えず、食事もまともに喉を通らず、インプラント治療中の歯までもうずき出し、自分の精神力と体力の無さに情けなくなったほどでした。

そして、追い討ちをかけるかのように一晩中続く激しい余震、明け方まで続く緊急地震速報メール・・・
深刻な被災地に比べれば、断然平和なはずの東京にいても、正直ノイローゼになりかけました。

その上を更に畳み掛けるように、連日報じられる原発のニュース
ぶちゃけ私は西洋人のように一日も早く日本を捨てて逃げ去りたくなりました。

実はチェルノブイリ事故が発生した時、丁度ヨーロッパにいたんですが、
その時のパニックが記憶に蘇ったんです。

お金持ちや会社の幹部は皆疎開し、
一部帰国命令が出てた日本の会社もあったと記憶しています。
スーパーから物はなくなり、
ヨーロッパ北部産地の農作物、ミネラルウォーター、タマゴ、酪農や水産物などは全て非買の憂き目に遭い
当然北部へ旅行する人はいなくなり、
最初に雨が降った時も大騒ぎでした。

私はのんきに雨の日も出かけたりしてたのですが、
後から雨に放射能が含まれてるかもしれないんだよ!と言われた時には
震え上がり、シャワーを浴びたりしてました。

今東京でも同じ事が起きていて、
正直「あの時と同じだ」と。

でも、あの時も、その後も、別にヨーロッパ全土に大きな健康被害は起きなかったんですよね。

あれほどの事故でしたが、
直接的に関係した地区以外で、別段甲状腺がん患者が増えたワケでもなく
あの騒ぎはなんだったんだろうって、
今思うとそう思うのですが・・・

でも、西洋社会の中ではあの経験がプロトコルになっていて、
原発事故=逃げろ!!なんですよね。

なので、連日海外各地から届くメールは、

「えーまだ仕事してるの??」
「仕事より命の方が大事!」
「直ぐに東京を出なさい」

でして、

ここ数年全く連絡が途絶えてたイタリア人からも安否を気遣うメールが来たりして、

人とのつながりに暖かさを感じつつも、ある意味恐怖を煽られてしまい

そうこうしている内に、友人の帰国子女組はあっという間に疎開しはじめ

外資系の企業や取引先も、軒並み西へ疎開しているという情報が相次ぎ

外資系の金融会社に勤めてる友人も、会社の幹部(外国人)だけ日本を離れて、会社に残ってるのは日本人だけになったと聞かされたり・・・

そんな中、
日本のニュースを信じるな!
海外発信のニュースを見ろ!
とも言われるので、CNNやBBCをチェックしたり、
そういえば、最近のニュースで話題になってるプルトニウムの事なんかは、海外のニュースでは、随分前から使用済み燃料の場所にでっかく「PLUTONIUM」って書いてあって、プルトニウム前提で話が進んでるの知って、「マジでぇぇぇぇ!!!」大げさ!って思ってたんですが、やっぱり図星だったわけで・・・・。
日本では”使用済み燃料”と呼称しているモノは、英語にするとPlutoniumなんだそうな???!!!

でも私には、責任のある仕事が残っていたので、それを放って疎開する事は出来なくて
歯の抜糸もしなくちゃいけないし、目薬も貰いに医者に行かなくちゃならないし、
とにかくとてもじゃないけど、がんじがらめで動きたくてもどうにも動けない状況でした。

かといって「命には代えられないよ!」と言われちゃうと不安になり・・・・

頭の中がオーバーヒートして、スピッツのマサムネさんではないですが、倒れこんでしまったんですよ。
実に情けない話です。

そしてその夜、暗いお風呂の中で携帯のTVで「ミュージックステーション」を見たんですよ。

ファンモンのヴォーカルの方とかが涙を浮かべて歌ってて、
私はファンモンとか一曲も知らないんですけど、
なんか、音楽の存在を忘れていた自分に気づいて・・・
そうっか、
音楽かぁ、
音楽や歌ってイイよなぁ・・・
なんて思った途端、泣けてきちゃって・・・

お風呂の中で1人でわんわんひとしきり泣いたら、
なんかエライすっきりして。

タキツバやNYCやその他の出演者の方々も
歌やパフォーマンスがすごく丁寧で、
髪型やファッションも控えめにしてて
なんか全てに凄く誠意が感じられ
皆の目がすごく温かくて、
一生懸命慰めて励ましてくれるように感じて
あーやっぱ歌番組ってイイなぁって
つくづく感じて

私はジャニーズさんなんかは皆疎開してるだろうなって思ってたんですよ、実は。

でもNYCみたいな若い子もしっかり仕事をしてて
関西の子も東京にいる訳で・・・

その他の出演者の皆さんもリリースしたての曲を歌うのではなく、
被災者やファンの心の支えになるような曲を選んで歌っていて
なんか、それに元気を貰えて、
少し自信が沸いてきたんですね。

全く以って情けないお話です。
自分がいかに逆境に弱いかを知らされました。
色々な修羅場を乗り越えてきたから、大抵の事は大丈夫だろうと思っていたんですが、
全く過信
していました。

そして思ったのは、
まず何よりも自分自身の中にある恐怖と不安を乗り越えなければ、
真の意味で人を思いやったり、人を助けたりはできないんだと。

ハーレム宛てに、
『コウイチが奈落に落ちたままで終わってしまった』
とのメールを頂いたのですが、
正に今の日本は、この奈落の様な毎日から這い上がれるのか、が問われていると思います。

ありきたりな言葉ではありますが、多くの差し伸べる手があれば、這い上がる事もより容易くなるはずです。

皆それぞれがそれぞれの場所で、
それぞれに求められる事をして、
お互い手を差し伸べあって、
頑張っていきまっしょい!!

ー 以上は、3下旬に書きなぐっていた記事でした ー

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