おひさしぶりでございます。
とりあえず、わたくし生きております(笑)。
皆さんもうすうすお気づきのことと思いますが、今年はとうとうVコンにも参加せず。
何だかなーな毎日を過ごしております。
でも、「ロッキー・ホラー・ショー」だけは、行かないわけにはいきますまい。
とにかく、この演目はすごく好きで、The Good-byeファンでROLLYファンだった私めは、まさか舞台でこの2人が共演することになるとは!?と驚愕の思いで1996年、1997年と観劇し、1999年はやっちんいなかったけど見に行ってしまいました(しかも2回も!)。
今となっては、過去4回の観劇内容についてはハッキリとした区別がつかんようになってますが、バックステージツアーってのがあって、それにも参加したなぁ~。懐かしいな・・・。
でもって、それからまるっと干支が一回りした今年、再演されると知り、しかも、いのうえひでのり演出、古田新太主演ときたもんで、期待しないわけがありませんわな。
だもんで、手ぐすね引いて待ってましたの、この日を!
なんかね、会場もキャストも違うのに、ホールの中に入って売り子のネェちゃんがポップコーンを売ってる姿を見た時に「これだー」って感じで、一気に記憶が甦りまして、そうすると本当に10年以上も前に見た光景とは思えなくて、つい半年ぐらい前に来たような、そんな気持ちにすらなり、わくわく感が増幅する公演前のひとときでした。
======= === 以下、ネタバレ================
1幕約45分、2幕約70分の短い舞台でございますが、翻訳劇は脚本を大きくは変えられないので、このサイズは新感線ファンにはちょいと物足りなかったかもしれません。
これまでの公演でも映像は効果的に使用していましたが、2011年度版は大きいスクリーンをよりフィーチャーし、完全にセット化することによってPicture showなムードが満点。まさに、アナログの”Double Feature”が世界観を崩すことなく楽しいものにしてくれました。
ただ、敢えて言わせて頂きますが、キャストは今ひとつでしたねぇ~。
まず、私は古田新太はもっとやってくれると思ったんです。妖艶でブっとんだフランクをどう料理するのかと期待が大き過ぎたせいもあるのか、なんかセリフ回しといいTim Curryに近づけようとして離れたような気も・・・。私には終始ふざけているようにしか見えなかったんですよねぇ。これは会場のせいもあるのかもしれませんが、セリフがすごく聞き取りづらかったです。
そして、リフラフ。
私の中ではKONTAのリフラフが全てだったので、岡本健一くんの高い声が違和感ありまくりでしっくりきませんでした。
マゼンタとコロンビアの2人も、あのオナペッツの強烈な個性と比較すると、やや見劣りがしてしました。でも、Tim Curry版には近いかもしれません。特にコロンビアは何しゃべってんのか全然聞き取れなかったなぁ。
ROLLYのEddieは文句ないんですけど、彼が登場するとやっぱりなんか安心すると言うか、「いよ!大統領」ってな雰囲気になりますな、私だけかもしれませんが(失笑)。少ないながらも、ずっとフランクを演じてきた彼がカンパニーに入っていることで、キャストにもスタッフにも、そしてオーディエンスにも安心感が生まれる気がします。
Rocky役の辛源さん、Dr. Scot役の右近さんは光ってました。特に辛源さんは目を見張る体と声量で、帰宅してからウェブでプロフィール見て、その余りにも神々しい履歴に椅子から転げ落ちそうになったくらいのお方でした。そら、やっぱエキスが滲みでちまうわな。
そして、今回私のツボはBrad役の中村倫也くんです。Janet役の笹本玲奈さんも歌が上手でなかなかよろしいのですが、なんかちょっと上品過ぎるかな~とも。でも、Brad役の中村倫也くんは、Cuteなヤサ男っぷりが良かったですね。タガが「かくん」と外れたはっちゃけ方も爽快だったし、なにしろ声と滑舌が素晴らしく良い!そして、何気に身体能力が高い!裸も嫌らしくないし(←Brad役には、ここ重要)、ポテンシャルの高そうな、まだまだ伸びしろがありそうな役者さんだなーと思いました。中村倫也くんと言えば「薄桜鬼」で斎藤一やったんだよね~。あり得ネェー、全然違う!!(笑)。なんかね、倫也くんのBradは今まで見た中で一番良かった気がする。かなり母性本能くすぐられました。
後半でBradやJanetも黒の下着姿でラインナップする倒錯したシーンは(劇中”デカダンス”と言いますが)劇中で私が最も好きな場面なのですが、ここでハジけるキャストの皆さんを見ていると「芝居」を超えて一線をまたぐような感覚があって、その突き抜けた感じがすごく気持ちいいんです!
まぁ、メインにはややフラストレーションが残るものの、他のキャストさんが光っていたので、これがフランク古田ーver.なのだと思えば不満はありません。人が違えば見栄えが違ってくるのは当然ですからね。特に、参加型の演目を見たことがない若い方には、是非お勧めしたいし、こんな不思議な世界が70年代に既にあったことを(当時を知る者としては、70年代だからこそ産まれたんですけどね)、そして、時代が変わっても、未来永劫このエキサイティングで不思議な舞台の魅力は褪せることなく巨大なマイノリティーとして存在し続けることを、その目で、耳で、体で、ビンビンに感じ取って頂きたいです。
聞くところによると、小栗旬くんや桐谷健太くんも観に来たそうですから、彼らがもしアンコールまで席にいたんだとしたら嬉々として「Time Warp」を踊ったことでしょうな。そっちのが見たいっちゅーの!!(笑)
アイドルハーレム発足当時の1999年にこの演目を見た際のレビューが残ってた!!
よろしかったら、ご参考まで。
↑在庫少ないようです(DVD版もいろいろありますよー)。
サントラCDも多数あります。オリジナルTim Curry版がオススメ
↓新譜がリリースされるようです。楽しげなアルバムなので、こちらも是非!