「大洗にも星はふるなり」レビュー ※ネタバレ※

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初日に見たのに、レビュー書くのをすっかり忘れてました(ウキッ)。
私が山田くん主演作ついて(わざわざ)語る機会は、人生の中でそう多くはない機会だと思うので、最初で最後になるやもしれませんが(笑)、書いておこーっと。
おもしろい映画ですよ!
地味だし、お金かかってないし、すべてにおいて小規模だけど、こういう映画の存在があるとホッとします。
舞台脚本らしいので、それは充分感じさせますけど、でもやっぱり映画に仕上がってるんですよね~。
だって、この舞台ギライな私が見て「面白い!」って太鼓判を押すんですから、それはやっぱり映画作品なんです。でも、インパクトあるのは舞台出の役者さんたちなんですけど(笑)。
「キサラギ」に非常に良く似た感じではありますけど、キサラギも大洗も役者のキャラが立ちすぎてるから、それがイコール見所なんですよね~。かえってキャラ立ちが逆効果になる映画もありますけど(私にとっては「カイジ」とかね・苦笑)、この規模の作品だから好印象なのかもしれません。
小栗くんがオタクだったり、山田くんがストーカーだったりする”意外性”が楽しいんです。
本人たちも楽しんで演じているのが良く分かるし。
設定が”大洗”ってとこが、ちょっと「木更津キャッツアイ」的な感じもあって、セリフの中にも出てきますけど、湘南の海でバイトできる人は、いわばエリートで、大洗というちょっと泥臭いというかローカル色の濃い海岸でバイトしてる主人公たちは、ちょっとしたドロップアウト組という暗黙の空気が流れているんです。
これは、関東の人なら分かると思うんですけど・・・。
私もね、何度か大洗海岸に行ったことありますよ。
一度なんか、まさしく冬の寂れた大洗に行ったことあるもん(笑)。
湘南とかだと冬場でもチラホラ人がいるんだけど、大洗には皆無だった(笑)、サーフィンも波が荒すぎてできないらしい。
なので、木更津同様に土地の空気感が分かるってことも、プラス評価に傾いてはいると思いますが。
でも、キャッツもそうですけど、日本の大多数の地方の海ってこんな感じなんじゃないんでしょうかね?
だからこそ、誰にでもきっとこの独特のムードが伝わるんじゃないかな~と。
キャストについてちょっと触れておくと、山本裕典くんは大健闘。
暑がりってオチが微妙にツボ。ファンの方は必見!
あと、ムロツヨシさんは絶対に期待を裏切らない方。
しかも名前が”猫田”。ヤバイでしょー、猫田は!!
で、とにかく強烈なのが、佐藤二郎さん。
卑怯です!
あの、ヨシミちゃん(だっけか?)との電話のシーン、アドレナリンが出すぎてぶっ倒れそうになりました。
あそこで、ポップコーンを食べ続けることができる観客はいませんよ、絶対。
彼の芸風にはだいぶ馴れていたと思っていたのに、まだまだな自分にショックなくらいです。
弁護士役の安田顕さんもイイですね~。
この方が「33分探偵」の茂木刑事みたいで、かなりツボでした。
人間、込み入った状況になればなるほど引っかき回すだけの人って出てくるじゃないですか?!彼は一番俯瞰で理路整然としているのに、いきなり核心部分に入ってきて、しかも輪の中心になろうとする・・・。理性はどこいったんだよー!!そして、江里子を見たこともないのに、他の恋敵たちと互角に張り合おうって自信は、一体どっから来るんだよー、ってな。でも、何となく彼の心境もチラっと理解できたりもするところが可笑しいんですよね。
そして、山田孝之くん。
ファンの方には申し訳ないんですけど、気持ち悪かった。
そこには、多摩雄も賀来神父もいなくて(ひぇ~、今気づいた!好きでもないのに1年に山田くん出演作を3本も見ている!!!驚愕!!!)
あの、スイマセン・・・松山ケンイチ好きとしては、山Dの役への入り方と幅広さにはとても共感が持てるし、今日本映画界に必要な逸材であることは理解しているのですが、松ケンと真逆にあるルックスと体系が”男として”NGなんですよ~。脱がないで~って感じで、ハイ。
とにかく、結構早い段階でネタはバレるんですよ(←話題を変えるのに必死)。
きっと、皆を集めたのは(手紙を書いたのは)江里子ではなく、この中の誰かなんだろうな~、しかも最後の最後まで出てこない白石隼也くん演じる林なんだろうなーってことは。
それでも、この林くんたら、適当にこちらの予想をチョロっとひっくり返してくれたりもしてくれて。
これだけ、行き着くゴールが見えてる作品なのに、、文句のつけどころが見当たらないんだから、やっぱホンが良く出来てるんじゃないかしらね~。
だいたいが、福田雄一さんの「THE 3名様」とか「33分探偵」とかが、私はどうしたって好きなんで、となれば間違いなく本作品は期待を裏切らないわけですよ。
一定の支持者は確保できる作品だと思うので、レンタル版DVDとか配信コンテンツだけになってもいいんで、どんどん続編を繰り出していって欲しいですね。
日本最大のスクリーンで拝見しましたが、そんな迫力は見ていて一切伝わりませんでしたのでね(笑)、この映画はスクリーンの大きさは一切問わない作品ですから、映画館じゃなくてもDVDでもCS放送でもいいんで、いつか都合のつくタイミングで、死ぬまでには是非一度見て欲しい作品です。