休みだってのに、出勤時間よりも早い時間にスカラ座到着!
ジャパンプレミアの時が「上映前」の舞台挨拶だったので、「上映後」がいいな~と思い、無理してこちらの回を選ばせて頂きました。
ようやく映画館でこの作品が見れたことが何より嬉しかったです。スカラ座の上映についてはトラン自らが監修しているそうなので、音声も映像もバッチリでした!やっぱり映画は映画館で見るもんだよね~、だいぶ印象が違うもん。
映画の追記レポは後に回すとして、はてさて長いこと温め育ててきた大事な「家族」ともいえる作品が、今日まさに巣立ちを迎えたわけで、毎回どんな作品でも思いますが、この初日っていうのは本当に独特のムードに包まれていますね。万感の思いが詰まっているのか、朝からブランチで喋り疲れてしまったのか(笑)、松ケンはちょっと緊張したような表情で、上映後の観客の表情を噛みしめるように眺めていました。
トランも今日ばかりはフレンチモードでオシャレさん(笑)。凛子ちゃんと希子ちゃんは原作カバーをイメージした赤と緑の可憐なお着物で登場。玉鉄はオールブラックのスーツで、めっちゃダンディ!そして、我らは松ケンはノータイでグレーのスーツにグリーンのチーフを胸に差しておりました。彼なりに原作への敬意を表していたご様子。髪の長さもヒゲの長さもちょうど良い感じ!そして、プレミアの時より更に痩せたね~。
トランが、50ヶ国での上映が決定したとはいえ、やはり日本での公開、そして一番最初の上映はとても重要だし楽しみにしていたという言葉が、すごくストレートで印象的でした。松ケンは「この映画は『愛』がテーマなので、見てくれさえすれば分かる!」と繰り返し言っていましたが、まさにその通りだと思いました。
凛子さんも希子ちゃんも、ちょっと控えめだったかな。とにかくイイ感じの緊張感に包まれていたからなのか、今見た映画の世界から抜け出せない観客のムードのせいなのか、不思議なテンションだったな~。
松ケンが「今日からこの作品はみんなのもの。年をとるごとに「愛」の深みも変わっていくので、本を本棚に置くように、映画もいつも側において長くつきあって下さい」と、至極良いコメントをしておりました。そして、ブランチでも言っていた通り、ワタナベの表情が直子と接する時と緑と接する時とで違う。自分では全く意識していなかったのに、出来上がりを見て自分でも驚いた。それだけ、女優陣に引っ張られたとも。
そんな理路整然とした大人なコメントをする松山ケンイチを見て、私には彼が大人への階段をまたひとつ上っていく「足音」がしたような気がしました。この映画でYOUが一番成長したと思うよ!
フォトセッションでは、会場通路にキャストがラインナップして、お客さんは入場時に配られた赤と緑の紙を持たされて”大ヒット上映中”のコメント撮り。私は緑組でした!
==============以下、映画ネタバレ============
映画については、3回目になってようやく作品の世界に呑まれるようになったというか、どっぷりと浸れるようになり、ワタナベでは埋められない直子の傷の深さや、ワタナベの苦悩が手に取るように理解できるようになって、原作を読んだだけでは到底ここまで理解を深めることはできなかっただろうな~と、つくづく思いました。
そして、キズキの死のシーンやセックスシーンを”生々しく”表現した意味も分かるようになりました。まさにこの二つは死生観の象徴なんですよね。緑の父親も死に、ハツミも死に、直子の姉も死んでいる。「ノルウェイの森」って死人ばっかなんですよ。そのベクトルの反対側にある「生」=「性行為」なんですね。生きることの象徴である性行為を、死に向かっているキズキとは成立することができなかった直子。彼女が最期までセックスにこだわる理由も分かりました。
加えて、これまた生きるために必要な「食べる」、「寝る」シーンを、劇中でかなりリアルに描いていることにも気付きました。
直子を亡くしてから放浪していたワタナベがレイコと寝てしまうのも、ただの”のらくら野郎”なのかと思ってましたが(笑)、遺された二人が「生」を確かめ合う=再生を図るための必要不可欠な行為であるということも。カメラが常に動き続けたままキャストをとらえていることすら「生きること」のダイナミズムと感じます。このように、原作同様に映像にも深みのある表現が随所に描かれているので、是非味わって頂きたいですね。
私が一番好きなシーンは、ワタナベが直子と最初に図書館で再会するシ-ン。
本を読んでいるワタナベが、ふと直子に気づき石の手すりをなでながら直子にそっと近づいていくのですが、全くセリフのないシーンの中で、ワタナベが本を読んでいる背中や、直子にたどり着くまでの視線には、描ききれないほどの言葉が詰まっています。松ケンもすごく美しいので(他にもキレイなシーンいっぱいありますが・恥)注目してみて下さい。
JUGEMテーマ:映画
ジャパンプレミアの時が「上映前」の舞台挨拶だったので、「上映後」がいいな~と思い、無理してこちらの回を選ばせて頂きました。
ようやく映画館でこの作品が見れたことが何より嬉しかったです。スカラ座の上映についてはトラン自らが監修しているそうなので、音声も映像もバッチリでした!やっぱり映画は映画館で見るもんだよね~、だいぶ印象が違うもん。
映画の追記レポは後に回すとして、はてさて長いこと温め育ててきた大事な「家族」ともいえる作品が、今日まさに巣立ちを迎えたわけで、毎回どんな作品でも思いますが、この初日っていうのは本当に独特のムードに包まれていますね。万感の思いが詰まっているのか、朝からブランチで喋り疲れてしまったのか(笑)、松ケンはちょっと緊張したような表情で、上映後の観客の表情を噛みしめるように眺めていました。
トランも今日ばかりはフレンチモードでオシャレさん(笑)。凛子ちゃんと希子ちゃんは原作カバーをイメージした赤と緑の可憐なお着物で登場。玉鉄はオールブラックのスーツで、めっちゃダンディ!そして、我らは松ケンはノータイでグレーのスーツにグリーンのチーフを胸に差しておりました。彼なりに原作への敬意を表していたご様子。髪の長さもヒゲの長さもちょうど良い感じ!そして、プレミアの時より更に痩せたね~。
トランが、50ヶ国での上映が決定したとはいえ、やはり日本での公開、そして一番最初の上映はとても重要だし楽しみにしていたという言葉が、すごくストレートで印象的でした。松ケンは「この映画は『愛』がテーマなので、見てくれさえすれば分かる!」と繰り返し言っていましたが、まさにその通りだと思いました。
凛子さんも希子ちゃんも、ちょっと控えめだったかな。とにかくイイ感じの緊張感に包まれていたからなのか、今見た映画の世界から抜け出せない観客のムードのせいなのか、不思議なテンションだったな~。
松ケンが「今日からこの作品はみんなのもの。年をとるごとに「愛」の深みも変わっていくので、本を本棚に置くように、映画もいつも側において長くつきあって下さい」と、至極良いコメントをしておりました。そして、ブランチでも言っていた通り、ワタナベの表情が直子と接する時と緑と接する時とで違う。自分では全く意識していなかったのに、出来上がりを見て自分でも驚いた。それだけ、女優陣に引っ張られたとも。
そんな理路整然とした大人なコメントをする松山ケンイチを見て、私には彼が大人への階段をまたひとつ上っていく「足音」がしたような気がしました。この映画でYOUが一番成長したと思うよ!
フォトセッションでは、会場通路にキャストがラインナップして、お客さんは入場時に配られた赤と緑の紙を持たされて”大ヒット上映中”のコメント撮り。私は緑組でした!
==============以下、映画ネタバレ============
映画については、3回目になってようやく作品の世界に呑まれるようになったというか、どっぷりと浸れるようになり、ワタナベでは埋められない直子の傷の深さや、ワタナベの苦悩が手に取るように理解できるようになって、原作を読んだだけでは到底ここまで理解を深めることはできなかっただろうな~と、つくづく思いました。
そして、キズキの死のシーンやセックスシーンを”生々しく”表現した意味も分かるようになりました。まさにこの二つは死生観の象徴なんですよね。緑の父親も死に、ハツミも死に、直子の姉も死んでいる。「ノルウェイの森」って死人ばっかなんですよ。そのベクトルの反対側にある「生」=「性行為」なんですね。生きることの象徴である性行為を、死に向かっているキズキとは成立することができなかった直子。彼女が最期までセックスにこだわる理由も分かりました。
加えて、これまた生きるために必要な「食べる」、「寝る」シーンを、劇中でかなりリアルに描いていることにも気付きました。
直子を亡くしてから放浪していたワタナベがレイコと寝てしまうのも、ただの”のらくら野郎”なのかと思ってましたが(笑)、遺された二人が「生」を確かめ合う=再生を図るための必要不可欠な行為であるということも。カメラが常に動き続けたままキャストをとらえていることすら「生きること」のダイナミズムと感じます。このように、原作同様に映像にも深みのある表現が随所に描かれているので、是非味わって頂きたいですね。
私が一番好きなシーンは、ワタナベが直子と最初に図書館で再会するシ-ン。
本を読んでいるワタナベが、ふと直子に気づき石の手すりをなでながら直子にそっと近づいていくのですが、全くセリフのないシーンの中で、ワタナベが本を読んでいる背中や、直子にたどり着くまでの視線には、描ききれないほどの言葉が詰まっています。松ケンもすごく美しいので(他にもキレイなシーンいっぱいありますが・恥)注目してみて下さい。
JUGEMテーマ:映画