試写を見て参りました
ローバジェットながらも非常に良い映画でしたね。
UK映画みたいに適当にローカルっぽくて(とは言いつつもオシャレな湘南なんだけどね)、夏のキーワードもたくさん散りばめられていて、切なく甘いエンディングとなっております。
YUIちゃんがとっても可愛くって、お芝居も歌も上手だし、楽曲も素晴しかったですね。どっちかっていうと伴杏里ちゃんみたいなリアクション薄めでアンニュイな感じなんだけど、薫という役には内に秘めた熱さを感じます。
主人公の薫は紫外線に当たると拒絶反応を起こしてしまうXP(色素性乾皮症)という病気を抱えていて昼夜逆転の生活を送っているのですが、その昔、ジョン・トラボルタ主演で無菌室でしか生活できない青年の話がありましたけど、それを思い出しましたね。しかし、どうしてこんな不幸なことが起こるんでしょう人間って何かがひとつ足りないだけでこんなにも脆い、普通であること希少性を感じました。
病気モノにありがちな自暴自棄になるとか、親子で泣き崩れるとか、励ましあって闘病する的な展開は一切ないんです。終始淡々と、そしてマターリとストーリが展開して行くのですが、それがキャストひとりひとりの心情をすごく丁寧に描くことに繋がってるので自然に感情移入できてしまうんです。だから、ラストシーンも直接的に死ぬ場面でガックリさせたり、大ゲサに泣かせたりって安っぽい方法は使わないんです。静かに亡くなって、最後に薫の歌が流れてくるだけで、じんわり涙してしまうんですよ。私は泣くまでには至りませんでしたが(職業病)席を立った時、会場の皆さんは、みな手に手にハンカチを目に当てて泣いてらっしゃいました。
すごく良くできた映画だなーって思いましたね。
ストーリーは全くありきたりなんですけど、人の心をつかむ力がある映画です。YUIちゃんが書き下ろした楽曲のパワーも間違いなくありますね。
さて、我らが高史。
とにかく、アニだの忍っちだの、銀次郎だのって役ばかり見ているので(菊次郎とかNHKドラマとか、他の映画作品も一応は見てますけどね)、彼の「普通」の少年役ってのにすごく興味がありました。
だって高校生役ですよ
いやもう、これが新鮮なこと。
しかも、サーフィン小僧だから小麦色の肌
・・・あり得ねぇ。
あんな抜けるように白い肌をしている高史が黒いんですから
しかも、その辺のプラプラした高校生風情のテレテレファッション
・・・あり得ねぇ。
そして、しょーもないんですけど「いつチューすんの?」って、も~う気になって気になってしょーがない(笑)。
何よりも泣くシーンが胸キュンです。
症状が悪化していく彼女の見送りで家に帰るシーン。
バイバイして彼女に背中を向けた途端に涙が溢れ出すんです。
拭っても拭っても溢れ出てくる涙を抑えきれない、陽気な孝治がこの映画で見せる唯一の涙のシーンです。
すごく短いシーンなんですけどグッときます。
サーフィン姿はぶっちゃけカッコ良くないんだけどね(笑)。
でも、犬が泳いでるみたいで可愛いから許す。
高史はいい役者になったなーって思います。
こういう単館系というか、客を選ぶような映画作品が彼には合ってるよね。なんて言うのかな~、演じてる役柄自体はそんなにキワモノじゃないし、むしろ普通の男の子が多いんだけど、作品自体が大衆的じゃないって感じかな。
ただ、カメラアングルがね・・・アップのセンター抜きが異常に多いんですよ。だから映像としてはすこぶる単調なんです。もう少しイレギュラーなアングルがあっても良かったんじゃないかな。キャストが少ないし、キャスト以外に他にあんまり見せるものもないから余計目立っちゃうんですよね。
しかし、この映画「2万人試写会」って触れ込みでしてね、おまけに1000円で見れる特別鑑賞券まで頂きまして(お友だちや親戚の方にあげてくださいって書いてあるの・笑)、一体興行でどうやって儲ける気なのかしら
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Good-bye days
YUI for 雨音薫
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