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| 「見えなくなって、見えたもの 夭折の悲劇とその伏線」<<更新中>> | ||
| Endless SHOCK 2007年2月26日夜の部 感想文 | ||
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| こんなに終盤のSHOCKを観劇するのは初めてだったのですが、やはり1月8日に観た舞台とは全く円熟度が違っていました。一度しか観劇できない方にとっては、どの日程を観ても当たり外れはないと思いますが、複数回観劇できると比較ができるので、細かい違いや変化によって全く違う感想を抱けるのも一興です。2月26日公演を観ながら1月8日公演時の光一さんを省みると、やはりまだまだ勘を取り戻していた様に思えました。ひょっとしたら全く違いはなかったのかもしれませんが、2度目という事でこっちもじっくり落ち着いて観劇ができ、その上席が1階後方端だったのも良かったかもしれません。今までは席が前すぎた為、色々近くに見えたり聞こえたりする分、情報処理の作業量が多くなって、本筋のお芝居やダンスに集中できない部分もあったりしたのですが、今回はイイ感じに遠かったので、久しぶりに舞台全体を楽しむ事が出来ました。ライヴでもそうですが、同じショーでも席によって全く違う印象を受けるものですね。今更ながらではありますが、今回は望遠鏡の誘惑に負けず、極力全体を見るように心がけたのですが、望遠鏡では見えない素晴らしいものが見えてきて、新たな感動が沢山ありました。 まず第一に、今更ながらも光一さんのダンスの完成度の高さに圧倒されました。全身の滑らかな動きは勿論の事、手さばき(って言うんですかね?)がしなやかで美しく、加えて目線までしなやかというか・・・。そしてダンスの中でも細かい演技をしているんですよね。踊っている時の表情が実に豊かで、ストーリーに合わせて演じ分けている他、振りや踊り方なども微妙にバックダンサーさん達と違えたり等、あらゆる身体表現が素晴らしかったのです。私が気づかないだけで、今までもそうだったのかも知れませんが、とにかく顔の表情等も実に細かくて、手首や指の動きが、まるで骨が入ってないんじゃないかと思うほど超滑らかで、いちいち形が良くて丁寧で美しいのです。光一さんは背も低いし、腕や足が特別長いわけでも、斗真くんの様に手が大きいわけでも、指が細くて長いわけでもなくて、スタイル的には昭和的で、決して恵まれているとはいえないのですが、光一さんのダンスを見ていると、身体的な優越がいかに重要ではないという事を、私たちに示してくれるのです。彼は自分にしか挑戦しない。手に入れられないものを欲したり、また自分にないものを悔やんだりしないし、している暇すらない。その代わり自分に挑戦を課し続ける。足りないと判断したものは、惜しみない努力で取得する。身体的なサイズは変わらなくても、その中味をどんどん進化させる為に、自分という宿命的な枠の中で挑戦を続ける。そしてその成果が、毎回その時の最大限の自分の表現として、私たちに届けられるのですね。 また演技者としての光一さんは、岡田くんや錦戸くんとは違い、彼らがセリフを与えられるや否や即座に自分というスイッチを落とし、オートマティズムに役に入り込むタイプであるなら、光一さんは時間をかけてじわじわと自分の中に役を沁みこませていくタイプだと思うのです。なので成長や進化の度合いも大きく、正に舞台役者に向いているタイプの役者ではないかとも思えます。2月26日公演の光一さんの演技を見た時には、1月8日公演に観た時はまだまだコウイチと同化していなかったと思えるくらい、セリフにおいても、ダンスを含むパフォーマンスにおいても、確実に彼とコウイチは融合していたと思える位、優れていた印象を抱きました。繰り返す事に寄りかかった甘さや楽さは感じられず、逆により良く、より完成度を高めようとするカンパニーの真摯で意欲的な姿勢に深く感動しました。 |
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| 1月に観劇した時にはなかったのですが、2/26公演ではまずアキヤマの前口上の際に前列のお客さんに「どちらからいらっしゃったんですか?」と訊ね、「都内です」と答えが返ってくると、「ここはニューヨークだから、随分と遠くからいらしたんですね」という客席との会話が加わっていました。さりげにこの会話がある事で、舞台がニューヨークだという事が初見の方に更に強く印象付けられたかもしれません。 千穐楽に乾杯のシーンでカンパニーそれぞれがセリフを言い始めると、78回目の苦労が忍ばれます。アキヤマ、トウマ、マチダの声が擦れ気味でした。体重が減らなかったと記者会見ではおっしゃってましたが、光一さんは以前に増して、ひと回り痩せた様に見えました。 こんな事を書くとあんたどこ見てるの?と、ビックリされるかもしれませんが、今回の設定では、例のペンダントはリカからコウイチへの千穐楽のお祝いプレゼントだったんですね。昨年もそうだったかしら?と思ったのですが、とにかくこのせいでペンダントの役割がなんだかよく分からなくなってきました。今まではコウイチの死を告げるツールで、それはそれですごく効果的だったと思えたのに、今回はリカの個人的なコウイチへの想いが託された謂わばリカを象徴するアイテムになっていて、何故そう変更したのか解せませんでした。 マントのイリュージョンがあるシーンでは、光一さんがうっかりステッキを落とし、ちょっとびっくりした顔をしていました。ステッキと言えば、二幕でコウイチが「死ぬかと思ったけどな・・・」とMAに言うシーンで、手に持っていたステッキで自分を刺す振りをしながら言うんですよね。これって1月にもやってたのでしょうか? 「ワールドアドベンチャー」では、またまたテリーさんのナレーションにも変更が加わっていました。”a spectacular show”と言ったり、singing and dancingの流れて、drumming and なんとか(聞こえませんでした)と、言い換えてました。テリーさんも回を重ねるごとに趣向を凝らしてるんですね。あと「CONTINUE」の時、壇上のジェレマイアさんやスウープさん(?)がカンパニーと一緒に日本語で大合唱しているのが目に入り嬉しくなりました。日本語を喋れるのか?音として拾って歌っているのか?どちらにしてもカンパニーの結束が確認できて暖かい気持ちになります。 ちなみにジェレマイアさんは、バレエ「くるみ割り人形」に出演していたりしているようですね。 http://www.arrowheadballet.org/nutcracker/2006/main.html http://www.arrowheadballet.org/nutcracker/2006/guest-artists.html スウープさんと思われる方のヒップホップダンス教室ビデオ http://link.brightcove.com/services/player/bcpid307710820 サミュエル・ロバーツさんは、なんとかのジュリアード卒業生でした!生え抜きですね。 http://www.battleworksdance.com/dancersbio.php ジュアン・ワッツさんもダンスヴィデオや映画「キャスパー」にも出演していたようですね?(↓のリンクにはジュアンさんはいませんが、ダンスの系統の参考になります) http://www.totalvid.com/popupTrailer.cfm?intMediaIdnt=111005739 また前回感想を書き忘れていたので付け加えますが、「ブラジル」では、ヤラがタップのリズムに対し、ヒップホップダンス(ですかね?)で応戦しているのも見ごたえがありました。 |
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| 殺陣のシーンでは、これまた初めて気づいてお恥ずかしいのですが、コウイチが客席から登場する際に、ステージにいる味方陣営に戦闘開始の合図を刀を鳴らしてするんですね。もう本当に今まで一体どこ観てたんだろうっと大反省ものです。また、トウマが白い獅子の被り物をつけて出てくる時、顔を上げないで前かがみで出てくるんですよね。これも何か意味がありそうですね。解明にはいたりませんでしたが。 ところで、殺陣に入る前のコウイチの楽屋のシーンで、トウマが本物の刀を見つけ中味を確かめる時の間が、今回は異様に長かった気がしました。トウマが刀が本物であると確認した正にその瞬間に、策略の筋書きが思い浮かんだという事が、斗真くんの演技から察知できました。今までの様に単に刀を持って立ち去るより、より具体的で説得力がある気がしました。 殺陣でコウイチがトウマに本物の刀を渡した時、斗真くんは今までの前任者たちより真に迫った驚きの表情を作っていた事にも気づきました。そして今回、光一さんが血しぶきを自分に浴びせ終わってから、白い扉に設置してある白いポケットに、そっと血糊が入った袋を巧みに捨てているのを見つけてしまいました。あれを見てしまうと思わず現実に戻っちゃいますが、その方がくつろげるかもしれません。そうはいっても階段落ち後のコウイチの断末魔の形相を見る度、顔をしかめてしまいますし、また目や口の中にまで広がる赤い血も実にリアルで、何度見ても悲しくなります。この日の公演では、観劇していた角度のせいかもしれませんが、いつもより真に迫った名演技だった気がしました。 また厳しい事を言うようですが、ジャパネスクのリカさんの立ち回りはなんだかふにゃふにゃしていて凛とした所がなく、どうしても何かの発表会みたいに見えて仕方なかったです。 |
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| 1月に観た時は結びつかなかったのですが、今回の再演で「リチャードIII」にも追加された部分があり、リチャード(トウマ)がアン(リカ)に自分の剣を差し出し、”復讐したいなら自分を刺すがいい”みたいなセリフや”あなたの夫を刺したのは私だ”の様な、“トウマの告白”のシーンの伏線となるセリフが加わっていたんですね。ひょっとしたら去年もあったのかもしれませんが、今回初めて気づきました。とにかくこのやりとりが追加された事で、初見者には更にシェイクスピア劇の存在やその醍醐味が理解し易くなったと思いました。また、リチャードが王に刺される時、今までと違って王が客席に背中を向けてリチャードを刺すのですが、これもひょっとして、ジャパネスクでコウイチがトウマに本物の刀で刺された瞬間を再現しているのかと。少しでも変更のある部分は、きっと何か意味があると思い、色々と想像が膨らまして観劇するのも一興でした。また斗真くんは、リチャードのセリフ「影さえも見えない」と言った後に笑うんですよね。狂気の笑いって感じで。この事には1月に見た時も気づきましたが、リチャード一つにしても彼はものすごく熱心に研究していて、本当に感心させられます。翼くんや亮くんには、彼の演技が一体どの様に映ったのでしょうね・・・。 「ロミオとジュリエット」では、光一さんがセリフに泣き声を加えていたのもすごく良かったです。この日の公演では、全般的にシェイクスピアを演じる光一さんがこれまで以上にすごく役に入っていた感じがして、セリフ回しも更に研究されていました。やはり日程の後半に再度観ておくというのは重要ですね。毎回全力で演じている光一さんとカンパニーには悪いのですが、1月上旬に観た時とはやはり完成度が全く違っていました。 ちなみに「ロミオとジュリエット」の時のリカは、息継ぎ(?)もアニメの吹き替えの様に声を出して誇張してたり、短剣を胸に刺す時もアニメの様なかなり大げさなポーズで腕を構えていたりで、ここでもちょっと引いてしまいましたね・・・。 リカについて初見の友人に彼女の感想を訊いてみたところ、『あまり出番もないから、印象ってないけど・・・』と言われ、”なるほど!”と目からうろこが落ちました。私たち光一さんファンは、とかく共演者を意識し過ぎなのかもしれませんね。(ってか、ひょっとして私だけ????)私の様なSHOCK常連にしてみれば、誰がリカを演じるかがすごく重要だったりするのですが、一般的な観劇者からみれば、あ〜なんか女の子が出てたね、くらいの印象しかないみたいでした。その事を意識して今回彼女の演技を観た所、不思議と1月8日に初めて観た時より全然受け入れ態勢が違ってきました。それでもトウマの告白のシーンで、コウイチに肩を支えられている時、彼女が彼の太腿に手をずっと置いてる事に気づき、「今までのリカはそんな事したっけ?!」と一瞬気になりはしましたが。はははは・・・、は・・・(^_^;) |
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| コウイチが甦ってくるシーンでは、コウイチが四つんばいになって“Nice Angle (ナイスアンゴー)”と言いながら、お尻をアキヤマやリカに向けてました。最後にマチダにも大サービスでお尻を向けると、マチダも負けじと同じポーズをとって、コウイチに“ナイスアンゴー”を返し、なんと四つんばいでお尻をコウイチに向けたままコウイチに突進していったので、ヤラが止めに入っていました。その道の方にはたまらないシーンだった事と思います(笑)。また、歌に入る前にヤラがコウイチにハットをパスする時、あまりにスピンがかかり過ぎて、コウイチの顔を直撃してしまいました。巧みにかわしたコウイチでしたが、マチダが可愛く手をグーにして怒って、ヤラに向かっていってました。この時の光一さんは白いジャケットを着ているのですが、肩から袖のラインにテープが叩いてあるおかげで肩の線がキリッと浮かんで、シルエットがすごくステキで思わず目を細めて見入ってしまいました。 1月に観た時には気づかなかったのですが、斗真くんのソロ「Watch me!」が生歌でした。またトウマの髪型が前回観た時と違っていて、トップをモヒカンの様に立ててました。 また、「Why don't you dance with me?」のトウマのパート「見せてやる、One more time」のとこで、指で”1”を作ってたのがカッコよかったですね。斗真くんはとにかくあらゆる所で個性を放っています。なので今回は、今までにも増してコウイチとトウマのダンスバトルで二人のダンスを比較するのがすごく楽しめました。コウイチはその表情からもトウマを嗾けるように踊ってみせ、それにまんまと扇動されたトウマは力ずくで踊る。ダンスの中にも、二人の心の駆け引きが演技として盛り込められていたと思いました。トウマのダンスは、翔やんの様に(←例えが悪くてごめんなさい、でも翔やんを髣髴をさせたんですよ〜)がむしゃらでした。そして「Just do it!」とコウイチチームがトウマに向かって叫ぶ時、コウイチだけちょっとずらして遅れて言ってたのですが、この変更にも意味がある様に思えました。コウイチの声だけ際立たせるのと同時に、彼がこの時に何か感じるものがあったと思わせている風にも見えました。深読みし過ぎかもしれませんが・・・。 この後に続く一連のショーの中で、前回レポするのを忘れていたのですが、パーカッションの時に、ステージ前方に扇形に設置された8つの太鼓をコウイチとナオキが叩くセッションがあって、これもまた素晴らしい妙技なのですが、光一さんがリズムにのって首を横に振りながら軽快に叩いていたのを見つけました。余裕がある証拠ですね。ラダーフライングの時も、1月に観た時は歯を食いしばって真剣そのものといった表情で飛び交っていましたが、この日はここでも余裕の表情でした。また、前回の席からでは気づかなかったのですが、2階席の着地点が分かるようにレーザー光線が照らされてたりしてたのですね。 |
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| 「夜の海」が終るやコウイチがその場で倒れこみ、太鼓隊が明るくなったステージに粛々とドラミングしながら登場する間、コウイチは一人横たわったままステージに残されているのですが、この間が結構長く感じられ、SMGOを唱えたコウイチに最期の時が訪れた事を物語るに効果的な変更だと思いました。トウマとリカが彼を見つけ、トウマがコウイチを抱きしめ、ヤラ、マチダ、ヨネハナがコウイチを運ぶのですが、その存在の重さに反して肉体があまりに軽く、それがなんとも切ないのです。またヤラに抱えられたコウイチの顔には、うっすらと笑みすら湛えられ、弥勒菩薩様のように気高く尊い表情でした。今回のこの部分の変更では、夭折の悲劇が更にドラマチックに描かれていたので、改めて泣けてしまった方も多かったのではないかと思います。 また、「CONTINUE」の時には、光一さんの目が濡れているのが分かるくらい潤っていました。歌いだしもほんの少しですが声が上ずっていて、役になりきっている感じが熱く伝わってきました。 カーテンコール時の座長からの挨拶では、開口一番にお礼を言ったのですが、「ありがとうございましたー」の”たー”が長かったのが可愛らしかったです。81回は途方もないと思っていたが、あっという間だった。毎回進化させなくてはいけないと自分に言いきかせる舞台である事。「Endless SHOCK」になってからはテーマ性を加え、何故コウイチは全力で走り続けるのかの意義については、見てくれる皆さんやカンパニーがいるから、それが意義であると。もうすぐ千穐楽で寂しい気がするが、それでも1公演しか見れない方が殆どだと思うので、毎回変わらず全力でやっている、みたいな内容でした。後半はまるで自分に言い聞かせてるみたいでしたが。 ステージ写真の前の黒山の人だかりの隙間から、なんとか写真をすべて確認し選定して、一番空いてるレジに並んだのですが、私の前の方の買いっぷりがすごくて、開演に間に合わないかとビクビクでした。そのお買い上げ合計金額は、なんと、私が観劇する前に立ち寄ったプランタンで買ったジャケットより高かったんです!!!その@プランタンでの出費もあり、私は「72番、一枚下さい!」 ちなみに大量買いしていた私の前の方は、72番は買ってませんでした・・・・。 |
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