映画「ヘブンズ・ドア」は何を訴えたいのか?

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          ※※ ネタバレ ※※
以下、余りに忌憚のない意見を述べているので、不快に思う方がいるかもしれませんが予めお詫びしておきます。
見ようかどうしようか迷ったんですが、私が見なきゃハーレム内では誰も見ないだろうと思ったので、使命感に駆られ”お金出して”見て来ました!
想像の域を数ミリも出ない内容でした。
アリアス監督の斬新な映像をチラっと期待してたんですが、それもなく。
時折、「舞台がアメリカだったら、きっとこんなシーンになってたんだろうな~」と思わせる日本離れしたシーンもありましたが、それも別にどってことなく・・・。
だいいち、脳腫瘍で余命3日のオトコと、7歳の時から心臓病を抱えて病院暮らし+骨肉腫併発で余命1ヶ月の中2女子とは思えないほど、活力に満ちた健康そうなキャストなんだもん。
智也は具合悪そうだったり、昏倒したり、眼の色が白濁してきちゃったりと、まだ病人くさいんですけど(それにしては肉付きが良すぎるけどね)、福田麻由子ちゃんにいたっては、心臓を長患いしてる子がばたばた走っても息ひとつ切れないし、いたって健康なの・・・あり得ねぇ。
まぁ、アスミックが制作してるんで、いかにもこの会社が作ったという「味」は出てると思います。ただね、主人公たちにシンパシーが全く感じられないの。
なんか「死ぬまでにやりたいこと」って・・・、ぶっさんと一緒じゃん!
同じアスミックだし、ジャニーズだし、似たようなことしてどうすんの?!
ロードムービーって言っても、どうも「テルマ&ルイーズ」みたいだし、よくある展開だし、おまけに「死ぬまでにやりたいこと」が出てきた時点で、その後のストーリーが見事に想像できて、その想像をひとつも裏切らないエンディングで、ハラハラすることも、感動するとこも、ウルウルするとこも全くありません。
智也の演技も、彼の引き出しの中だけの演技で、作品がそれ以上を求めていないから、及第点といったところ。
2~3年前の彼で撮って欲しかったな。
少しビジュアルにも物足りなさを感じました。
せっかく、大きなスクリーンで見てるのに・・・。
ドキっとしたのはニノがホスト役で出てきたとこぐらい(苦笑)。
カメオ出演なのに、チューかよ!!って・・・(←実際はしてないと思うのでご安心を!)
映画として興行すること自体の意味がわからん。
2時間ドラマでやったら、多分そこそこの評価と数字がとれたかもしれないのに。
映像も、音楽も、脚本も、すべてにおいて映画向きじゃなく大衆向けの作品だと思うので、人を選ぶ「映画」で見せるのは無理があるような・・・。
タダで見せてあげた方がタレントの価値も上がると思うんだけどな~。
この規模の映画だと狙える興収は2億ぐらいかな(ちなみに、公開2日の興収は140スクリーン強で4千万ちょっとだそうです)
智也ファン頼みとしても、リピート率は低そうだし。
それじゃ、単館上映のジェ××トーム・ムービーと変わらんやんけ。
おそらく、2億出れば損はないと思いますがね・・・。
「ヘブンズ・ドア」やジャニーズに限ったことではなく、最近のこの予算サイズの映画作品って、実は興収は二の次で、映画名目でガンガン露出の集中投下ができる=タレントの顔が売れる、ことを狙っているのかもしれないな~と穿った考えを持ってしまう今日この頃です。
作品ファンの皆さん、キャストのファンの皆さん、他関係各社の皆さま、大変失礼しました・・・。