生田斗真くんの野望!演技に懸ける異色アイドルインタビュー

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俳優の生田斗真(32)が主演する映画「彼らが本気で編むときは、」(荻上直子監督)が25日に公開される。昨年12月公開の映画「土竜(モグラ)の唄 香港狂騒曲」(三池崇史監督)では破天荒な潜入捜査官役で大暴れしたが、今作では一転、男性でありながら女性の心を持つことに悩むトランスジェンダー(性同一性障害者)の主人公を演じた。繊細な感情表現が要求される役に「俳優人生の中で最も苦労した」。ジャニーズでは異例の俳優を専業とする生田の“野望”にも迫った。

たまたま訪れた映画館で、自身の主演作のポスターが2枚並んでいるのが目に飛び込んできた。金髪の破天荒な警官と、美しいトランスジェンダーのヒロイン。真逆の役柄だが、どちらも自分が演じた。俳優の醍醐(だいご)味をまじまじと感じた瞬間だった。

「公開時期が近いのは、自分が意図したわけじゃないんですけど、『しめしめ』みたいな。お客さんも『この人はいったい何なんだろう』って思うだろうし、楽しんでもらえるかなと思った。俳優という職業は本当に面白いなと思いましたね。自分以外の違う誰かの人生を生きられて、しかも、こんな真逆の役を演じさせてもらうことは本当に楽しかった」

「彼らが―」は、日本でも関心が高まりつつある性同一性障害がテーマ。男性として生まれながら、幼い頃から女性の心を持つことに悩み続け、女性の体を手に入れたトランスジェンダーの主人公リンコを演じた。自身が抱いたことのない感情を試行錯誤しながら映画の中で表現した。

「(オファーを聞いたときは)本当に大変な挑戦になるだろうなという思いでしたけど、何かこう、そそられた。自分はある種、怠け者的なところがある。これは参ったぞ、どうやってアプローチすればいいのか、とか。ある程度どこか難攻不落と感じられるお仕事の方がいい。誠心誠意、その役と向き合っていかないと力を発揮できないタイプだと思っているので」

クランクインの数か月前から衣装、メイク、髪形すべて自分の意見も加えながら、「リンコ」を作り上げた。実際に4~5人のトランスジェンダーの人たちとも会った。女性に見えるしぐさは、映画「源氏物語 千年の謎」(11年公開)をきっかけに習い始めた日本舞踊を取り入れたという。

「そこに出てくるようなキレイな指先の使い方だとか。若い頃から歌舞伎好きで見ていたりもしたので、あの人、こんな手つきで、こんなしぐさしてたなとか。今まで見てきたもの、感じてきたものをかき集めて形成しました」

日本舞踊を始めたのは、高校の同窓生の影響も大きかった。同学年の歌舞伎俳優の尾上松也(32)と、1学年上の先輩の中村七之助(33)だ。

「普段はバカみたいに一緒にゲラゲラ笑いながら、廊下走り回ったり、先生に怒られたりしてるヤツらが、舞台上で自分には絶対にできない動きをしてる。『えっ? これ、何で俺はできない』と思ったし、単純に格好いいと思った」

演出・脚本を手掛けたのは「かもめ食堂」(06年)、「めがね」(07年)などで知られる荻上(おぎがみ)監督。独特のユーモアを交え、日々の暮らしを丁寧に描く作風が特徴だ。

「LGBT(性的少数者)と聞くと、ちょっと構える感じが日本の現状だと思う。でも、そういう意味で、その壁を取っ払って見に来てほしい。意外と、そこがフィーチャーされていないから。家族の物語であり、いろんな母と子の話だったりする。堅い話、難しい話と思われがちだけど、そんなことはない。それによって、見ないのはもったいないと思うぐらい“荻上直子節”というか、胸が温かくなったりとか、プッと笑えたりする」

撮影中、彼氏のマキオを演じる桐谷健太(36)とは、今作が「ターニングポイントになるんじゃないか」と会話を交わした。

「今、ドラマも映画も漫画原作が多くて、僕もその漫画のキャラクターをお借りして、というパターンがすごく多い。そういう意味で今回、オリジナル作品で、女性監督が監督も脚本もされる。ほかに似たような映画を探してもない。これは、僕たちもこのタイミングで『何か変えないと』『変わらないといけないかもな』と思った。これで『僕らが変わるかもしれない』ということじゃなく『変わらなくちゃいけない』」

母親の好奇心からジャニーズ事務所のオーディションを嫌々ながら受けたのは小学生の頃。それから20年たった。

「子供の頃は家でテレビゲームをやっているか、外でサッカーやってるか、どっちか。本当にこの世界にまったく興味ない人間だった。本当に何ですかね。面白いなと思います、人生は。嫌々オーディションに行って。本当に嫌だったんですけど、ずっと今もやってる。不思議ですね」

96年にNHK教育(現Eテレ)「天才てれびくん」でデビュー。以来、07年のドラマ「花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~」(フジテレビ系)などで俳優としてのキャリアを積んできた。アイドル集団の中では異色の存在だが、映画デビュー作となった10年の「人間失格」の荒戸源次郎監督(昨年11月に70歳で死去)との出会いが生田を大きく変える。

「一つひとつ、これがあってこれにつながっていて、というのはたくさんあるけど、荒戸源次郎という監督に映画のいろはを教えてもらった。2か月、京都に単身で乗り込んで、いろんなところに連れ回してもらって、そこで学んだもの、感じた愛情とか。映画の世界って面白いと思ったことが今の基盤になっている」

全文は以下にて。

情報源: 俳優・生田斗真の野望!演技に懸ける異色アイドルインタビュー : スポーツ報知